【Vol.2 Logical Thinking - 2】
前回に引き続き、ロジカルシンキングについて書きます。ロジカルシンキングは大きく分けると、以下の3つに分けることができます。
①論理展開
②因果関係の把握
③構造的アプローチ
今回は、「因果関係の把握」について見てみます。因果関係とは文字通り、「原因」と「結果」の関係性のことです。ここでの「原因」は、ありとあらゆる周辺環境、背景を正確に把握しとことん突き詰め深く掘り下げた根本的な「原因」を言います。これをきちんと把握することで、本当に正しい結果を導き出すのです。
因果関係については、いくつかの型があるので挙げていきます。
①シンプルな因果関係
ある原因があり、そこから結果が生まれた。
ex)
仕事をしたから、疲れた。
②少し複雑な因果関係
ある原因から生まれた結果が、更にもとの原因を引き起こす。
ex)
A市の人口が減少し、商業施設が撤退した。商業施設が撤退したから職を求めて人が他地域へ流れ、A市の人口が減少した。
③より複雑な因果関係
前述2つのパターンが複雑に絡み合った因果関係
ex)
経営者がどうにもこうにもお手上げ状態な非生産的な部門があり、どうしても改善されない。
※この因果関係は以下の流れになります。
・部長が無能だとして、部下が言うことを聞かない。
・部下が言うことを聞かないため、部長は上から圧力をかける。
・部門内の非生産性は高まる一方で、退職者が相次ぐ。
・人材確保がままならないため、部門は混沌とする。
・既にいる有能な人材が退職し、全体としてのレベルが低下する。
①と②については比較的シンプルな関係であるため、解決策を講じ因果関係を寸断することで改善していくことができます。しかし、③については、複雑な関係性なので、単に解決策を講じるだけではうまくいきません。
③についてもう少し詳しく見てみます。どこが問題の根幹なのかをしっかりと捉えた上で、そこにフォーカスして考えることが重要となります。そのために、3つのチェックポイントがあります。
①事象の発生した時間的順序が正しいこと
②各事象に相関関係が存在すること
③3つ目の因子が存在しないこと
因果関係をしっかり把握するためには、上記3つのチェックポイントをきちんとチェックし、事象についてミス無く捉えることが重要です。因果関係を見て解決策を立てて講じる前に、こういった部分をぬかりなくチェックすることが大前提となります。
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