11/21/2011

【Vol.6 番外編:為替】



【Vol.6 番外編:為替】

今回は、skillのCategoryの番外編として、為替(FX)のトレーディングについて、基本的な事項をまとめてみます。これからFXをやってみようという方や、FXを始めてみたけどなんだかイマイチだと思っている方は、是非参考にしてみてください。

※本記事の内容は、あくまでも一個人としての見解です。


まずはじめに、為替は「運」次第だという方がいますが、それは違います。運に左右されるから勝てないと言われる方の多くは、正しい知識と情報に基づいてトレーディングをしていないからだと言えます。一言で言うと、「勉強不足」です。勉強不足の人の多くは、そもそも何をどう勉強したらいいかわからないでいる人が多いのではないでしょうか。


FXでできる限り安定的にトレーディングしていくためには、少なくとも以下の知識をしっかり勉強する必要があると、僕は考えています。

①政治経済
②地理
③語学(英語)

それぞれを簡単に説明します。


まず政治経済については、特に政策を中心勉強します。金融政策をはじめとする各種政策がどういったもので、どのような意味を持ち、それがプラスに転じるかマイナスに転じるかの判断ができるようにします。また、世界各国の関連性も知っておくべきです。例えば日米関係から、米国債を日本が大量に持っています。つまり米ドルを日本が多く所有していると考えることができます。そのことから、米国が落ち始めると米国のライフを一部保有している日本までライフが削られます。これらを把握した上で、即座にトレーディングします。自分以外のプレーヤーがどう動くかは、心理ゲームの要素を含みます。極端な話、無難なやり方で言えば、国家政策レベル以外ではポジションを動かさなければ、さほど大きなリスクを伴うことはないのではないでしょうか。


次に地理についてです。地理を勉強するというのは、各国の基本情報や産業、政策、金利等について正確な知識をストックしておくということです。例えば、ある国の特定の地域で大災害が発生した場合、どの産業にどれくらいの影響が生じるか等を即座に把握して投資することができます。では、今年の出来事で照らし合わせてみます。今年起きた原油高からの急落が、中東に大きく影響しているのは否定できません。しかし中東のどの国が原油にどんな影響をもたらすかは知っていないとわかりません。また、東日本大震災における影響として、東北地方の産業や主要企業の工場がどの地区にあり、どんな影響があるかを知っていないと動けません。このように、最低限の知識としてどの国がどんな産業を持っていて、それがどの地域にあるのか、また世界におけるシェアがどの程度あるのかという影響力を知らなければなりません。そう考えると、地理の知識が必要ということは当然ということになります。


最後に語学についてです。語学、特に英語に関しては、リーディングスキル、リスニングスキルだけはしっかり磨いておく必要があります。リーディングスキルについては、海外のウェブサイトを読めるレベル、リスニングスキルについては、演説を聴き取り理解できるレベルが望ましいです。例えば、オバマ大統領の演説は英語で行われます。演説後、翻訳や編集作業のプロセスを経て、情報が一般の人に届くため、英語の是非が投資判断のタイムラグに繋がるのです。英語を使えるかどうかでワンテンポ変わってきます。


基本的な知識として、上記3点についてはしっかりとストックしておく必要があります。その上で投資に関する情報をうまく扱っていくには何が必要かについて考えてみます。


為替が変動する要因の一つに「投資家心理」というものがあります。僕の場合は、雇用統計発表や各国要人発言を元に行いますが、かなり心理状態に左右されるものでもあります。例えば、米国の雇用統計が悪化したらドルは売られます。これをファンダメンタル手法と言いますが、主にこの手法で良いと思います。ただ、政策や各種統計の意味を理解しておかなければ、どう動いていいのかわかりません。そこに政治経済の知識が効果を発揮します。為替は相対的なもので、基本的には悪い方向には動かないです。今年を例に言うと、米国やユーロが悪すぎるからドル・ユーロ高になることが無いといった感じです。余談ですが、世の中に出ているような株やFXで儲けました的な成功事例の本は、あまりオススメできません。投資理論や考え方については参考になる部分もあるかとは思いますが、基本的にマーケットでは同じ事は二度と起きないからです。


いろいろとテクニカルな分析手法があります。そういった手法を元にトレーディングするのも悪くはないと思いますが、僕はファンダメンタルが最もマーケットに影響すると思います。一番多くの人が見てわかるし、投資判断の材料にするからです。とにかく日本人は圧倒的に投資にかんする知識が低いと考えられます。投資をする際には、知識と情報をしっかり蓄え、「武装」していくことをオススメします。

結局のところ、上記の話をまとめると以下のことができれば良いということになります。

・政治経済の基礎知識をつける。
・地理を学ぶ。
・語学スキルを高める。
・上記3点を活かし、正しい情報を素早く入手する。


※おまけ
一般の投資家の動きは多くの場合、かなり遅れてしまいます。どういうことかというと、投資には順番があるからです。以下がその順番です。

①インサイダー
②大手外資系金融機関
③プロの投資家
④アマチュア投資家
⑤素人

一般の投資家は投資順番が遅いですが、圧倒的に⑤の素人層が多く、その素人層でもきちんと知識と情報をストックしていない人が非常に多いので、流れるニュースの後に動いても意外と平気だったりします。


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